3年目を迎えたリビングアカデミー(LA)の新たな試みとして、「LA祭」が開催されました。LAの学生同士が交流し、さまざまな活動を知ってもらうための企画です。LAでは、選択クラスから学校の部活にあたる自由活動まで、日々さまざまな活動が行われています。学生同士でも、その全貌はなかなか分かりませんし、まして地域の方々は知りません。自分たちの活動を発表しあって、お互いを理解し、交流しようというのが「LA祭」のねらいです。
ただ、新学期が始まって、まだ2~3か月。だれを誘えばよいのか。だれに聞けばよいのか。初めてのことゆえ、そもそも何をすればよいのか。まったく分からないところからのスタートでした。発表を準備する選択クラスや自由活動グループの準備もたいへんでしたし、全体調整に当たるLA学生の協力委員会・実行委員会、LAスタッフもたいへんでした。
今日はいよいよ、LA祭の日。みんなの努力の成果があらわれる時です。LA祭は、まず全LA学生が集り、市岡LA顧問の「開会の言葉」と、自由学園の過去と現在を物語る2本の映画の上映から始まりました。1本は、53年前の女子部生徒による立野川の水質汚染の研究を描いた「水清きふるさと」。もう1本は、現在の初等部生徒による畑の勉強や学園生活を描いた「土と育つ子どもたち」。自由学園の教育を貫いている精神がよく分かる映画でした。
自由学園の精神といえば、LA祭の中においても、西日本豪雨被災者のための募金活動が行われました。実際に豪雨の被害にあった友人の困っている状況を、LA学生の一人が説明し、みんながそれに耳をかたむける。そして、大きな支援の手を差し伸べることは、自由学園の精神です。LAも、その例外ではありませんでした。
そして、コーラスクラスによるLA賛歌と、体操クラスによる生活体操。その後は、LA学生の仲間のリードで、「家族」ごとに分かれて“伝承遊び”の対抗戦が行われました。自由学園では、年齢をまたがる学生・生徒が「家族」を構成し、一緒に作業をしたり助け合ったりするというのが伝統です。LAには、10の「家族」があります。それらがみんな、童心に帰って大騒ぎしながら、お手玉・竹返し・ブンブンゴマなどの“伝承遊び”に技を競いました。お互いの距離が、ぐんと縮まったように感じました。
それから昼食を取り、思い思いに別れて、各選択クラスや自由活動の発表を見て回りました。そのようすは、次の記事でご紹介しましょう。