クリスマス礼拝 「キリストを礼拝する」/近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

クリスマス礼拝 「キリストを礼拝する」/近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

近況

クリスマス礼拝 「キリストを礼拝する」

2023年12月25日

12月20日(水)8時20分から記念講堂でクリスマス礼拝が行われ、コロナ禍以降はじめて中等科・高等科・最高学部の生徒・学生が一堂に会することができた。

礼拝は、讃美歌115番を讃美して始まり、3部の委員長が分担してマタイによる福音書2章1~23節を朗読。続いて、後藤田典子先生(全学教諭キリスト教)が「キリストを礼拝する」と題してお話しされた。

イエス・キリストがお生まれになった時、ローマ帝国の支配下にあったユダヤは、帝国の援助を受けたヘロデが王に即位して一帯を治め、エルサレムの都は神殿が改築され安定し始めていた時であった。ユダヤの王として生まれた子を探す東方から来た占星術の学者たちは、生れるとしたらユダヤ教の中心の町エルサレムに違いないと思って訪れたようだ。イドマヤ出身で王家の血筋でもなく帝国の力を得て王位に就いたヘロデは、不安に陥る。やっと落ち着きを取り戻したエルサレムの町にホッとしていた住民たちも不安になった。王は祭司や律法学者にメシアの降誕預言を調べさせ、「ベツレヘム」で生まれると知り、東方の学者達に伝えて「その子が見つかったら、私も行って拝もう」と言ったのだった。

エルサレムを出発した占星術の学者たちは、東方から星に導かれていた本来の姿勢を取り戻し、やがて主イエスが誕生した小屋にたどり着く。こうしてエルサレムを発ってベツレヘムに着いた彼らは、3つのことに気づかされていた。1つ目は、平和に見えるエルサレムの町の明るい光と、多くの貧しい人々が道端に捨てられている暗い影の現実。2つ目は、ヘロデ王は確かに優れた政治手腕を発揮する人物だが、ユダヤ人が大切にしている聖書を知らず、神の民と言われるユダヤの王と言えるかどうか、拝むべき王とはどのような方か、という事。3つ目は、星の導きに従ってベツレヘムの主イエスの下にたどり着いたこと。自分たちが大事にしてきた星に従う姿勢がメシアの礼拝に至ったのだった。

こうして、占星術の学者たちは主イエスを真の王として礼拝し、その後自分たちの国へ帰っていった。一方、ヘロデ王は、一緒に探して主イエスを拝む機会を掴まず、聖書を知らないためにさらに不安が募り、保身に喘ぐことになった。ヘロデも、ユダヤの人々のためにローマ帝国とよき関係を図りエルサレムを栄えさせ、努力の政治を行っていたはずなのだが。

主イエスを最初に礼拝した占星術の学者たちの姿は、何を示しているだろうか。自分に与えられている仕事(星の研究)を大事に歩み続けること、その地道な日々の積み重ねがキリストの礼拝につながることを示しているのではないだろうか。そして、キリストを礼拝するかどうかが私たちの人生の分かれ道になるのではないだろうか。

最後に、旧約聖書の預言ミカ書5章1節「エフラタのベツレヘムよ お前はユダの士族の中でいと小さき者。お前の中から、わたしのために、イスラエルを治めるものが出る」をもって、お話を結ばれた。

最後に讃美歌98番を歌い、祝祷をもって礼拝を終えた。





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