今週の1冊『チョコレートを食べたことがないカカオ農園の子どもにきみはチョコレートをあげるか?』/図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

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今週の1冊『チョコレートを食べたことがないカカオ農園の子どもにきみはチョコレートをあげるか?』

2024年6月24日

2024年6月24

『チョコレートを食べたことがないカカオ農園の子どもにきみはチョコレートをあげるか?』 木下 理仁 著 旬報社
この本は過去に放送、報道された番組やインタビューを教材にして、具体的に読者に問いかける内容です。表題は、以前放送された若いタレント集団の旅番組から。掲載されているカカオ農園、ストリ-トチルドレン、他国籍の親を持つ子ども、等々、「この番組見たことがある」という方も多いでしょう。
「きみだったらどうする?」
当時の番組の中でも、本の中でもいろいろな意見が出てきます。またその後はどうなったか、報道された後、彼らはどうしているか等も書かれています。どの教材も「その先はどうする?」につながっており、視点を変えることでハッとさせられます。基本的な知識についての解説も載っており、各章ごとに関連する本やサイトが紹介されています。
著者はNPOや教育機関で、ボランティア、支援などのコーディネーターとして働いてきた人です。この本に書かれていた著者の二つの体験に心を引かれました。
冒頭には、「口唇口蓋裂」という障害を持って生まれても、日本に生まれた自分は治療してもらって克服できているのに、途上国ではそうではない。その立場の違いに衝撃を受け、世界に存在する不公平を「じぶんごと」として理解したということ。また、「終わりに」では小学校での授業のこと。いつも国語の先生が「この時主人公はなぜ、そんなことをしたんでしょう」と問いかける、クラスの意見が割れると教室内で二手に分かれて意見を戦わせる、意見が変わったら反対側に移り、わからなくなったら真ん中に行く。それがとても楽しかったということ。
著者はこの本で、「気づき」と「想像する」体験を、私たちに投げかけているようです。

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