「フランク・ロイド・ライト展に寄せて ①「木も花も本来一つ」」/前学園長ブログ - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

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前学園長ブログ

「フランク・ロイド・ライト展に寄せて ①「木も花も本来一つ」」

2023年11月29日

豊田市美術館で始まったフランク・ロイド・ライト展。第3章では自由学園からも資料提供を行い、「進歩主義教育環境をつくる 木も花も本来一つ : 自由学園とローゼンヴァルド学校計画」と題して、創立時の自由学園校舎が大きく取り上げられています。

1921年4月、自由学園が創立を告げる最初の入学式の日、校舎は創造の最中。式は壁塗りも終えていない教室の一つを使い行われました。

羽仁夫妻がフランク・ロイド・ライトに校舎の設計を依頼したの1921年の1月。3ヶ月後の開校という信じられない慌ただしさです。

ライトはこの校舎に込めた思いを、遠藤新との連名で次のような美しい言葉で語りました。展覧会3章のタイトルはここからとられています。

「その名の自由学園にふさわしく自由なる心こそ、 この小さき校舎の意匠の基調であります。 幸福なる子女の、簡素にしてしかも楽しき園。 かざらず、真率なる。 ・・・いま、 乙女達の校内に群れて、 花の木を飾るに似たるを見ては、誠に欣びに堪えません。 生徒はいかにも、校舎に咲いた花にも見えます。 木も花も本来一つ。 そのように、校舎も生徒もまた一つに。」

羽仁夫妻の、まだ見ぬ新しい教育ビジョンを理解し建築という形でまず具現化したのは世界的な天才建築家フランク・ロイド・ライトでした。

羽仁夫妻とライト、そしてこの関係を取り持った遠藤新との間の、強い信頼とビジョンの共有により生まれた校舎群は、今も私たちに強いインスピレーションを与え続けています。

高橋和也Facebook 2023年11月12日

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