学校説明会/近況 - 自由学園 女子部/東京の私立中学・高校

学校説明会/近況 - 東京の私立中学・高校【自由学園 女子部(中等科・高等科)】 - 中高一貫教育

近況

学校説明会

2014年6月25日

6月21日(土)女子部説明会が行われました。全体会では各教科について以下のように説明がありました。授業参観、校内見学を高等科3年がご案内をして女子部のお食事を召し上がっていただきました。

【国語】

自由学園の国語教育では、思想と生活を結ぶ言葉の活動を大切にしています。教室だけの学びではなく、生活の中のあらゆる言葉の活動が、生徒一人一人の国語力につながるものという視点で取り組んでいます。

思想と生活を結ぶ言葉の活動として、自由学園の学校生活の中では全校生徒の前で報告や話をする機会が多くあります。日番になれば、礼拝の場で感想を述べますし、料理リーダーになれば食事時間に報告をします。また、折々の行事や生活を言葉で振り返って記録や作文を書くことも一斉に行います。毎週月曜日に提出する習字も国語の学びの1つです。

授業の中では教科書を中心に学んでいきますが、それらが生きた学びとなるように心がけています。中等科では基礎の力をつけて、さまざまな分野の教材に親しみ味わうことを大切にし、高等科では国語を通して人生観、社会観、言語観が養われるように、現代文では評論文を正確に読み取る力、古典では自ら学ぶ力をつけていかれるよう指導しています。

入学を希望される皆さんには、特に2つのことを意識して学んできていただきたいと思います。1つは基礎力をつけることです。漢字、語彙、語句の知識、運用の力ということです。もう1つは文章を正しく読み取り、自分の言葉できちんと言い表せるようにすることです。入学試験では選択肢で答えるよりも、考えて自分のことばで解答する問題を多く出しています。今、学校で勉強されていることを十分理解することに加えて、学校で薦められている本に親しみ、長文を読むことに慣れておくことが大切です。中学生の皆さんには新聞を読むこともお薦めします。

実際の入学試験の内容については入学試験の概要をご覧ください。自由学園の入学試験を受ける準備が、皆さんの力の進歩につながるよう願っています。(内藤 優子)

【数学】

自由学園での数学は「手続きではない数学」を学ぶことです。問題の解き方を覚えるようなことではありません。具体的には、「数に対する感覚を育てる」、「考える喜びを育てる」、「数学の美しさへの感受性を育てる」と言ってよいでしょう。

例えば、178円の牛乳と795円のコーヒーを買って、1000円でおつりがくることを計算しなくても分かるのは、この数に対する感覚です。これは生活の中で行われる繰り返しの練習で自然に培われるもので、電卓のキーをたたくことでは望めません。

第2は、筋道を立てて考える訓練です。数学の具体的な問題を通して、論理的に考えることができるように、1つの問題をじっくりと考えること。長い時間考え続けて、そして何かがひらめいて一挙に解決する経験。この「分かった!」という喜びの経験を重ねることは、考える喜びを育てるのに大切なことです。

第3は、2つに分かれます。論証という構造の美しさと、内容そのものの美しさです。論証構造の美しさとは、例えば、ピタゴラスの定理の証明に現れる論証構造がその例になります。内容の美しさとは、「三角形の内角の和は180度である」と覚えることではなく、誰がどんな三角形を描いても寸分の狂いもなく180度になるということに対する驚きを感じさせること。円周率についても同じです。「円周率って何?」と聞くと、大人でも「3.14です」と答える人がいます。それは円周率の値であって、円周率そのものではありません。円周率とは円周と直径との比であり、どんな大きさの円でも皆同じになるということです。このような美しさを感じられるようになることが大切です。                      (近藤正美)

【英語】

自由学園では、どの教科にも共通する目標として「知識の詰め込みではなく、自分の頭で考え、自分の言葉を使って思いや意見を表現する」というものがありますが、これは英語教育におきましても同様です。英語を学ぶ過程において単語を覚えたり文法事項を学習することは当然学びの重要な部分になりますが、その事自体が学びの目標ではなく、得た知識をその先いかに “apply”(応用する)してゆくかというプロセスを重んじています。

英語はどの学年も週5時間を必修とし、2クラスに分け20名前後の少人数で行っています。またその他に、英語のnative speakerによる英会話の授業も1時間あります。このようにして基礎的な4つのスキル(reading, writing, listening, speaking)を着実に伸ばす事を目指しています。

また、英語という言語そのものを学ぶだけでなく、異文化に対する関心や理解も深められる環境にも恵まれています。毎年、イギリスやアメリカからteaching assistant をお迎えしていますが、生徒たちはクラスで学んだ英語を用いて、自己紹介をしたり、簡単なプリゼンテーションをします。また、その他の英語圏からもお客様が学園にお見えになりますが、生徒達はそのような環境で自然に生きた英語に触れ、英語を使って交流する機会に恵まれています。英語科では、このような積み重ねを通して、英語を用いて行うコミュニケーションに対する積極的な気持ちや姿勢が生徒たちの中に生まれ、育まれてゆく事を期待しています。

高等科への入学を希望なさる皆さんには、このような学園での学びがスムーズに積み上げられるよう、中学の3年間で学習する単語や文法事項を含む基礎的な力をつけることを大切にして頂きたいと考えています。          (ジャンセン 美穂)

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