6月12日(木)
蝶ヶ岳登山の日を迎えました。
起床すると、心配されていた通り、弱いながらも雨は降り続いていました。
ガイド3名も同行して、予定通り横尾山荘を出発し、天候を見ながら最終到達地点を決定することになりました。
登り始めの30分(およそ槍見台まで)は、体を慣らせるため、ゆっくり歩きました。
急な階段も多く、雨水が流れているところを歩くのは、体力的に辛い時間帯です。
樹林帯の中、雨はそれほど強くないのですが、足元を流れる雨水の量が多く、登山靴の中に水がしみこんだ人も多くいました。
降り続く雨のためか、下検分のときに比べて雪はかなり少なくなっていました。
残雪箇所は、ステップをきり、つま先に体重を乗せて、一歩一歩慎重に登っていきました。
時間が経っても、天候は回復せず、山頂付近の気温が低いことを考慮し、下山時刻から逆算して、Aコースは山頂まで行くことを断念しました。
A~Dブロックは稜線まで出て常念岳との分岐まで、E・Fブロックは樹林帯を森林限界の手前まで進み、そこで昼食をいただき、下山しました。
下山時には、下にいたE・Fブロックを先頭にして、今度はかかとに体重をかけて、ステップを切りながら、雪道を慎重に下りました。
本来の登山組織とは異なった編成となりましたが、遠足本部をはじめ、臨機応変に行動しました。
雪道を終えるころからは、雨が上がり、気温も高くなりました。
登りのときにあった、雨水の流れも消えていました。
雨でぬれた急な階段も、時間をかけて慎重に下りました。
横尾山荘に、下山時に最後尾になったDブロックが到着したのは、ほぼ予定通りの時刻でした。
到着後、お風呂に入ってサッパリし、おいしい夕食をいただきました。
悪天候のため、さまざまなことを判断し、計画と異なる行動に変更することも多くありました。
ガイドをはじめ多くの方の助けも借りて、Aコースへ行った皆が無事に戻れたことに深く感謝します。
Bコースは、まず槍見台までAコースの後ろから登って下山し、その後横尾山荘から涸沢方面へ歩き、屏風岩を眺望してから戻りました。
多くの植物の観察をしたり、猿の群れとすぐ近くで会うことができたり、良い時間を過ごすことができました。