3・4年生のゼミナール「ライフスタイル」は，「持続性ある社会を作る―Quality of Lifeを考える―」をスローガンとし，創設者の「生活即教育」の理念をベースに，個々人そして社会にとって望ましいこれからのライフスタイルを描いています．研究方法としては，わたしたちの暮らしをつぶさに見つめることから，その先にある現代社会の課題を見出し，具体的な形にします．
今年の4年生12人は，次のような研究に取り組んでいます．
1．キャンパス内標示とオリジナルグッズ
自由学園キャンパス内の誘導案内標示・学部校舎内案内表示と自由学園オリジナルグッズ製作を通して，自由学園と社会の関係（親しみやすさ，学園から社会への働きかけ）を考察しています．先行研究調査，マーケティング調査，フィールドワークを平行して進めています．誘導案内標示はすでにサマースクールと体操会で仮設置を行い，11月の美術工芸展では改良版を設置する予定です．
手作りのキャンパス内誘導案内標示
2．持続可能な食習慣
単身世帯の食生活プランを提案しています．日本の20～30歳代でとくに朝食の欠食が多く見られることや食事バランスが悪いなどの現状を踏まえての研究です．厚生労働省のデータを使用するだけではなく，実際に実態調査も行い必要なデータを集めています．
3．地域コミュニティ形成
学園町を研究対象として，住みやすいまち作りのための持続可能地域コミュニティ形成を研究しています．玉川学園町内会，国立市北2丁目緑会，法人格成城自治会などと比較研究しています．あらゆる住民が主体的に地域コミュニティ活動に関わることができるような地域コミュニティ形成を目指しています．
4．プレゼンテーション
自由学園は創立以来あらゆる場面で「報告」を大事にしてきました．最高学部の研究発表会も創部以来50年以上の歴史を持ちます．本研究では，世間で高い評価を受けているプレゼンテーションの事例との比較から，自由学園最高学部のプレゼンテーションの特徴を洗い出し，自由学園式プレゼンテーションモデルとしての体系化を目指します．
5．デンマーク文化
デンマークで定着した文化を，体操・暮らし・教育という3つの視点から考察します．本研究は，人間形成と教育ゼミとの共同研究です．詳細は後日公開する「テーマ別グループ研究：人間形成と教育」紹介の記事にて述べます．
テーマ別グループ研究：世界と日本の文化
テーマ別グループ研究：自然の理解と創造
テーマ別グループ研究：環境と経済・社会
テーマ別グループ研究：数理モデルとインターフェイス
文：遠藤敏喜・松下瑛美（学部教員）
