テーマ別グループ研究:数理モデルとインターフェイス/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

テーマ別グループ研究:数理モデルとインターフェイス/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

テーマ別グループ研究:数理モデルとインターフェイス

2016年9月15日

3・4年生のゼミナール「数理モデルとインターフェイス」は,数学・統計学・情報工学・美術の観点から,暮らしを豊かにすることを意識した基盤研究を行っています.スローガンは「見えないものを見えるようにする,見えているものをより見やすくする」です.今年の4年生5人は,それぞれの興味・関心から,次のような研究に取り組んでいます.

1.アニメ聖地巡礼
アニメ作品のロケ地またはその作品や作者に関連する土地をファンが連鎖的に訪ねることは,とくに若者の間で流行っていますが,聖地巡礼と呼ばれます.この聖地巡礼の発生メカニズムをモデル化しています.そこにはSNSやTwitter上での炎上と共通の構造が見受けられます.

2.長期的気候変動を自由学園の記録資料と照らし合わせる
気象庁の気象観測データから統計モデルを構築していますが,最高気温が30℃以上の日数が上昇しているなどさまざまな顕著な変化があります.この変化が人々の暮らしにどのような影響を与えたのかを,自由学園に保管されている日番報告書などの記録資料内の文言と照らし合わすことで,考察しています.私たちが今度どのように気温変動と向き合っていくべきかを考える材料となります.

3.パーソナルアート
暮らしの中ではすべてのモノが色彩によって表現・構築されていると言っても過言ではありません.モノだけでなくヒトにもそれぞれそのヒトらしい色彩があります.私たちはいったい何を元にそのヒトらしい色彩を見出しているのでしょうか.「そのヒトを表す色」のデータを収集・解析中です.秋の美術工芸展では解析結果をもとにしたパーソナルアートを作品化して展示します.

4.スマホアプリの開発
スマートフォン向けWebアプリケーションの開発を通してシステムを解析・設計し,現在わたしたち学部生が感じている具体的なみっつの不便を解消することを考えています.システムを自作し不便を解消するプロセスの中に,もしかしたら,不便の背景にある大きな社会問題の解決法が潜んでいるかもしれません.

5.ケア手法
人に触れること,優しく接すること,これらの行為によって私たちは何を感じ,どのような変化が生じるのでしょか.3つのケア技法を取り上げ,考察しています.

テーマ別グループ研究:数理モデルとインターフェイス

テーマ別グループ研究:数理モデルとインターフェイス

テーマ別グループ研究:数理モデルとインターフェイス

ゼミ内で実際にケア手法を体験しているところ

文・写真:遠藤敏喜(学部教員)

カテゴリー

月別アーカイブ