田植え①/近況(全学年) - 自由学園 初等部(小学校)/東京の私立小学校

田植え①/近況(全学年) - 東京の私立小学校【自由学園 初等部】 - 人間の土台を創る一貫教育

近況(全学年)

田植え①

2021年6月2日

少し前になりますが、5月17日、5年生は田植えをしました。

田おこし(4月 30 日の記事参照)のあと、子どもたちは、土をさらに細かく砕き、田んぼの底を平らにならす「代かき」と、田んぼに張った水が漏れるのを防ぐための「畦塗り」の作業を行いました。そして、いよいよ田植えです。

田植えは、苗を渡す人、植える人、植える場所を示す目印のついたロープを持つ人など、各自が受け持つ仕事を、協力して作業しなければうまく進みません。

子どもたちは、ひと株 3本の苗を人差し指と中指に挟み、苗が倒れないよう土の中に植えます。一列に並んで歩みを揃えるため、待つ時間も出てきます。その間、ぬかるんだ土に足元を取られたり、バランスを崩したり、側から見ていると楽しそうでも、かなり大変な作業であることがよくわかります。

初めの数列は、植えるだけでもかなりの時間を要していましたが、慣れてくると、それぞれの作業が心地よく繋がりはじめ、次第に息の合った場面が見られるようになってきました。

ひと株3本ずつの苗に分けて植えるのには理由があります。稲が成長する過程で苗が何倍にも増えるため、苗が多すぎると、栄養が行き渡らず、育ちが悪くなるからです。 田植えは、昔、農家にとって、地域にとって、人々が支え合って行う一大イベントでした。作業量、作業効率の面でも、お互いに協力し合う関係が不可欠であったわけですが、そのことによって自然と地域のコミュニティが形成されるよさもあったのです。このような観点からも、“家族”という考えを大切にする自由学園の田植えはとても意味のある学びだといえます。

        

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