いよいよ本日は美術工芸展です．昨日は自由学園全体で内覧会が行われました．また，美術担当の先生方による講評もありました．
作品解説をする学生とそれに聞き入る学生
昨日と一昨日に引き続き，本日も学部の作品を紹介したいと思います．ところが本日はたくさんありますので，写真でのみ紹介します．以下は作品とそれを制作した学部生本人です．
学生とその作品たち
作品にはどれも，面白いエピソードがあって，聴いていて楽しい時間を過ごしました．会場の入り口右手に飾られる染織の作品は，羊毛の縮絨（しゅくじゅう）で，15cmくらいの厚さのものをぎゅっと1cmくらいにしたそうです．1学期かかって制作して，まさつ熱で手をやけどしそうになったとのことでした．入り口の左手にある作品はドロウンワークという刺繍でできたポスターです．
糸電話は「会話の森」という作品です．学部棟前に設置された糸電話は，学部棟2階，事務室前，けやき坂の糸電話とそれぞれ繋がっていて，会話ができます．コミュニケーションを見直すというメッセージがあるそうです．立体（木工）の皿にある赤い絵柄は，美術顧問の滝沢具幸先生から特別にわけていただいた染料を使用したとのことでした．
屋外の作品
屋外にも作品は展示されます．上の写真には樹の上にリスが，右下にはカバとキリンがいて，木の左下からはライオンが覗いています．
他にもまだまだたくさん作品が展示されます．学生からまだ秘密にしておいてほしいと言われて紹介していない合作や大作があります．また2階の教室ではインスタレーションもあります．下は1年生の石塚隆雅くんが制作した染織の紹介映像です．
今年の美術展のスローガンは「百花繚乱」です．美術展の準備・運営の総リーダーを務める2年内田清泉さんと中田樹くんは朝のミーティングで「花は作品だけではなく，皆さんひとりひとりのことを表します．作品が完成し展示も完了したから準備終了ではなく，お客様をお迎えする準備ができてはじめて準備完了です」と呼びかけていました．
美術展のリーダーを務めるふたり
心がこもった展示会です．どうぞ皆様，学生一人ひとりの作品をぜひ会場でご覧ください．皆様のご来場を心よりお待ちしています．
文・写真：遠藤敏喜（学部教員）
