最高学部では，2013年度よりギャップイヤー制度を導入し，本年度利用者を含めてこれまでに17名がこの制度を利用して「自分で創る一年間」を過ごして来ました．
この制度は，最高学部前期課程を修了後の1年間、学園外で自主的かつ自由にさまざまな経験を積むことにより、社会常識と深い知見を養い自己研磨を行うことにより、後期課程での研究と生活にそれを還元することを目的として設置されました．さらに，それぞれの経験は卒業後の進路に活かされることが期待されます．
2016年度は5名がギャップイヤー制度を利用中です．本日はその中から，デンマークにあるオレロップ体操アカデミーに留学中の金森麻美さんの様子をお伝えします．金森さんは同校から最高学部生に給付されることになった奨学金の初代受給者です．
（金森麻美さんからの便り）
最高学部のギャップイヤー制度と学部3年生で最大半年取得できる学外研修制度の両方を利用して，自由学園とつながりが深いオレロップ体操アカデミーへ，この夏から留学しています．
デンマークの現地の子供たちにフラッシュモブの振り付けを教えているところ
自由学園で中等科入学以来8年間デンマーク体操を学んだことと，小学生の時にジャズダンスをしていたことから，もっと体操をしたいと思うようになり，留学を決めました．オレロップにはデンマークはもちろんのこと．スウェーデン，ノルウェー，フィンランドといった多くの北欧の生徒のほか，カナダ，オーストラリア，ニュージーランド，ブラジル，コスタリカ，ポルトガル，中国，エストニア．そして日本と，世界中の人々が集まり，今期は110人の生徒が生活しています．
日々進化を感じています
オレロップは，設備，食事，人，自然の全てに恵まれた素敵な場所です．毎日毎日体操をするために必要な柔軟性，トレーニング，基礎的な動きや振り付けを学び，日ごとに自分が成長していることを感じています．オレロップ（ホイスコーレそれ自身が）と自由学園の教育はとても共通するものが多いです．ただ体操のスキルを高めるだけの場所ではなく，人間性を豊かにしてくれる場所だと思っています．自由学園で学んだ，団体行動が身についているおかげで寮生活にもすぐになじむことができました．8年間自由学園で学び続け，1年間このようなギャップイヤーで学園を離れ，友人が恋しくなることもありますが，自分を客観的にみつめ，これからどのように生きていくのかを考える良い機会となる貴重な時間を過ごしていると思います．
世界各国から集まった仲間と
文：小田幸子（学部教員）
写真：金森麻美（学部3年・ギャップイヤー中）
