復興支援活動の第30陣から/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

復興支援活動の第30陣から/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

復興支援活動の第30陣から

2014年7月26日

6月27日から7月1日まで、最高学部教師1名・学生5名が復興支援活動を行った。震災発生当時から冬季を除いて毎月続けてきたこの活動は、今回で30回目となった。今回も手仕事・お茶っこの会を5か所の仮設住宅で行い、4年前から続けている上中島・昭和園仮設住宅の訪問も行った。その他に、不動寺に伺うことができた。

手仕事・お茶っこの会では、和服地で巾着を作った。他愛のない話をして笑いあう中に、ふと震災当時のお話が出てくることがある。震災発生から4年が経ち、未だ先の見えない毎日を仮設住宅で過ごされている方々にとって、こうして皆で集まり手を動かすイベントが、心の内を話す機会・笑顔になれる機会となっているようである。楽しい話も悲しい話も、話していただけるだけで私たちはうれしく感じた。今も仮設住宅で生活されている方々の苦しさは、私たちには到底理解しきれないだろうが、少しでも寄り添えれば、と思う。

復興支援活動の第30陣から

上中島・昭和園仮設住宅の訪問では、新たな出会いがあった。皆で大変な苦労をして作った水まんじゅうを手土産に持っていき、外のベンチや集会所に集まっていた方々にもお配りすることができた。これをきっかけにお話しをしたり、またお会いする約束をしたり、新たなつながりを持てたことをうれしく思う。一方で、4年前から訪問をしてきた方々の半数は仮設住宅から転居された。これからの生活へ一歩進まれたことへの「よかった」という気持ちと、転居先がわからず今後お会いできないということへの素直な寂しさを覚える。訪問したお宅では、突然の訪問にも関わらずお部屋にあげてもてなしてくださり、皆さんのあたたかさを身に染みて感じた。出かけることも人と話すことも少ないから、お客さんがいないと寂しいとおっしゃる方が多く、ただ顔を出すだけ・手紙を送るだけでも大事だと再認識した。

復興支援活動の第30陣から

不動寺へは、「まけないぞう」の売り上げと材料をお届けに行った。「まけないぞう」とは、阪神淡路大震災の復興の中で生まれたものである。生きがい/仕事づくり・震災を忘れないことを目的として、ゾウの顔の形をしたかわいらしいタオルを作る取り組みだ。不動寺は、「まけないぞう」の作り手(大船渡・釜石など東北の至るところにいらっしゃる)と、材料などを提供するNGOの中継をされている。今回は、4月の支援活動の際不動寺から預かり、春の南沢フェスティバル・協力会総会で販売した「まけないぞう」の売り上げ22700円をお届けすることができた。同時に、学園で集めた新品のタオルをお届けした。2学期以降も新品のタオルを集め、「まけないぞう」作りのためにお届けしたいと考えている。

復興支援活動の第30陣から

今回の支援活動は、学生のうち2名が初参加、1名が1年半ぶりの参加であった。毎晩のミーティングでは様々な感想を共有でき、それぞれに良い時間を過ごせたことを感謝している。実際に見なければわからないことが沢山ある/若い子が来るだけで嬉しい、といった声を伝え、もっと多くの学生が支援活動に参加できるよう願っている。

文:津山ゆり(学部2年)
写真:岡本沙樹(学部2年)

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