最高学部自主研究「治水研究」グループによる川下り/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

最高学部自主研究「治水研究」グループによる川下り/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

最高学部自主研究「治水研究」グループによる川下り

2010年7月16日

最高学部自主研究「治水研究」グループの学生17名と引率の先生2名の計19名は、自由学園のキャンパス内を流れる立野川がどのように海へ流れていくのかを知るため、また、川周辺の環境や工夫された治水対策を学ぶため、7月4日(日)に自転車で川下りを行った。
治水研究グループによる川下り  治水研究グループによる川下り
(左)出発前の集合写真 (右)幸魂大橋通過(15km地点)


朝8時に学園を出発し、休憩、施設見学をしながら目的地である葛西臨海公園の渚へ到着したのは16時であった。自転車は学園のトラックに積み込んで、学生は現地で解散した。心配されていた天気も当日は梅雨を感じさせない空模様で絶好のサイクリング日和となった。自転車で行程56キロもの道のりは過酷なものであったが、荒川河川敷沿いの気持ち良い風に押され、自分達が下ってきた川が東京湾へと流れてゆく姿を見るのは絶景であった。
治水研究グループによる川下り  治水研究グループによる川下り
(左)ゴール手前(荒川河口) (右)ゴール!葛西臨海公園到着
見学した荒川知水資料館は荒川の自然や歴史について学べる施設であった。東京は明治43年に起こった大洪水により多くの被害を受けた。そこで荒川放水路の建設が青山士総指揮のもと、310万人もの人々の手によって20年の歳月をかけて行われた大工事であったことを学んだ。また荒川周辺の地形や洪水時のシュミレーション映像も見た。そして、私たちがこれから制作しようとしている流路模型の参考になるような立派な模型を見せて頂いた。荒川にある水門やロックゲートの仕組みとその利用方法、スーパー堤防の効果について実際に実験を行いながら資料館の方に分かりやすく説明して頂き、大規模な治水について理解を深める貴重な機会となった。また、川を下りながら学園のモニタリングシステム※注 と同じような超音波式の水位計や男子部が使っているような目盛式の水位計なども見つけた。
治水研究グループによる川下り  治水研究グループによる川下り
(左)荒川知水資料館で流路模型の説明を受ける (右)自転車19台を積み込み帰路へ
私たちは普段、学園の治水を目的として活動しているため、今回の学びは国や東京都が行っている施設や治水活動に目を向ける貴重なものであった。この学びをこれからの治水研究グループの活動に繋げていけるよう日々精進してゆきたい。
※ モニタリングシステム
学園内に自記雨量計、校内の立野川や井戸に流速・水位センサーなど自動観測機器を設置し、観測値を自動的にデータ化し、雨の降り方と川が氾濫していく過程を24時間体制で知ることが出来るシステムのこと。
文・写真:宮本悠太(学部2年)

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