２月14日から22日までの９日間、最高学部４年生42名（52名中）は卒業研修旅行に行ってきた。卒業研修旅行の主な目的は、最高学部での学びを踏まえ、自然・政治・経済・宗教・民族・歴史等、日本国と異なる社会環境に直に触れることにある。また卒業を一ヵ月後に控えて、クラスの皆と過ごす非常に貴重な時間として位置づけられる。
大まかな行程はマレーシアの首都クアラルンプールに３泊、ペナン３泊、タイの首都バンコクに２泊であった。クアラルンプールでは森林研究所、ヒンドゥー教のバツー洞窟寺院、ピューター工場を視察した。また伝統工芸の一つであるバティック制作を体験した。ペナンでは、ペナン植物園、タイ仏教およびビルマ仏教の寺院、ハードディスク部品を生産するKPTEC社の工場を視察した。タイでは四輪自動車を生産、販売するホンダ・タイランド社の工場、世界遺産アユタヤ遺跡を視察した。また８日目の夜には、卒業生３名との夕食の場を設け、タイでの生活や学生時代の話を伺った。
研修関連のスケジュールの他、９日間の日程のうち２日間を終日自由行動の時間とし、各自の創意工夫に基づいて行動した。特にマレーシアの代表的なリゾート地でもあるペナンでの自由行動では、ホテルのプール、マリンスポーツ、海釣り、エステ等をそれぞれ満喫し、プライベートの面でも充実した時間を過ごした。
今回の旅行では、イスラム教や仏教、ヒンドゥー教等多民族・多宗教から成る文化と日本社会との違い、アジアの発展途上国における日系企業の活躍を目の当たりにし、日本での日常を異なる視点から捉え直す機会となった。そして何より長年同志・同学・同行の友として共に歩んできた仲間と海外の地で過ごす時間は、単に楽しいだけに留まらない有意義な期間であったと言える。生涯忘れないであろう特別な思い出となった。短い期間であったが、この旅行で学んだことや感じたことを大切にし、今後社会に出て、自らの在り方を考えていく上での糧としたい。
旅行中は天気に恵まれ、大きな怪我や病気等無く、最終日には無事全員が帰国できた。㈱ＪＡＬセールスの村嶋成人さん（男子部45回生）、引率の夏井正明先生、そして両親にこの場をお借りし厚く御礼申し上げます。
文と写真：高坂彩子・鳥光美緒・藤岡 豪・堀田政信（学部４年）
