11月9日(金)、今年学園の食卓に供される「那須のお米」の2回目となる輸送を行い、予定されていた全てのお米が無事南沢に到着した。今年は、学校と寮の食事用に7トン、頒布会用に1.6トン、合計8.6トンのお米を、那須農場から学園町にある町田米穀店さんの倉庫へと運んだ。
昨年は、合計6トンのお米を2回に分けて運送業者さんのトラックで輸送した。今年は、共同研究「食」グループのテーマとして、この輸送を環境負荷の観点から見直し、トラックに比べて二酸化炭素の排出が少ない、鉄道コンテナ輸送の利用を検討した。検討の結果、コスト面においても、お米の総重量の関係から効率が良いことが分かり、今年は2回に分けて鉄道による輸送を試みることとなった。
第1回の輸送は、10月10日に那須農場でコンテナを積載した専用のトラックに4.3トンのお米を積み込んだ。トラックは、那須農場から65km離れた宇都宮貨物ターミナルへと向かい、ここで列車に乗せ変えられ、その日に夜に、埼玉県の新座貨物ターミナルに(区間:82.5km)到着した。このターミナルで、入荷日の調整のため2泊コンテナを留置し、12日に町田さんの倉庫に(区間:10km)到着した。到着時間を共同研究の授業時間に合わせ、食グループの学生で積み下ろし作業を行った。
残りの4.3トンは、町田米穀店さんの倉庫に一度に全てのお米を保管することができないため、約1ヵ月間那須農場で保管され、学園でのお米の消費を待って、第2回の輸送は11月6日~9日に行った。
今回、鉄道輸送の利用によって、JR貨物ホームページ上の換算式を利用したところ、トラック輸送に比べ概ね原油換算65リットル、二酸化炭素128キログラムを削減することができた。また、お米の鉄道輸送を担当した学生で、那須から南沢までのコンテナを追跡し、途中、実際に2つの貨物ターミナルの見学もさせていただき、お米の輸送を通して、物流の現場というものを間近に見ることができ、とてもよい勉強となった。
(左)那須農場でのお米の積み込み (右)宇都宮貨物ターミナルの見学
(左)宇都宮に到着したコンテナの前で (右)武蔵野線を走る列車
(左)新座貨物ターミナルに入る列車 (右)新座に到着したコンテナ
(左)町田米穀店さんに到着したコンテナ (右)積み下ろしの様子
(左)精米所に積まれたお米
那須のお米が食卓に
文・写真:吉川慎平(学部3年)