4年生が数学総合若手研究集会で発表を行う/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

4年生が数学総合若手研究集会で発表を行う/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

4年生が数学総合若手研究集会で発表を行う

2013年3月11日

「数理モデルとインターフェイス」ゼミの数理チーム、大森興太郎・酒井優行・高橋礼穂・高山大樹・宮加谷祥子・矢野真知子の6名は3月5日(火)に北海道大学にて開催された「第9回数学総合若手研究集会~多分野間の交流による発展・発見を目指して~」にて発表を行った。

「栃木県那須地域の気象データを用いた統計モデルとデータ解析」というテーマのもと、宮加谷・矢野は口頭発表を、大森・酒井・高橋・高山はポスター発表を行った。

私たちは卒業研究として、那須農場で57年間に亘り観測された気象観測データの解析に取り組み、それぞれが興味のあるテーマについて研究を行ってきた。具体的には、気温変動と温暖化の影響、良視程観測確率と他の気象項目の関係、風速の時系列および季節変動、地下水位変動と蛇尾川の出水確率、気温と個体差が乳量と乳脂肪量に与える影響の5つである。

第9回数学総合若手研究集会

左から2枚は発表した学生,右の2枚はポスター発表の様子

研究集会は、今後の数学界を担うとされる人も顔を揃えるようなレベルの高い学会であったが、私たちの研究に多くの方が興味を示して下さり、口頭発表でもポスター発表でも多くの意見や感想を頂くことができた。例えば、現象をモデルへと昇華させるアプローチの仕方について、私たちは既存の手法を用いて現象を記述する手法をとったが、現象に応じた新たな手法を考案するという発想はあったのかというような新たな理論を創っていく人たちが揃う場だからこそ頂けた質問もあった。

今年度数理チームは11月の形の科学シンポジウム、12月には応用数学合同研究集会、そして今回という3つの学会で発表を行った。研究者の多い学会では学内の報告会とは違い、先にも述べたような専門的な視点からの質問や意見をぶつけられることもある。研究者でも大学院生でもない一大学生である私たちがそのような専門家たちと同じ土俵に立って話をし、質問に答えることは決して容易なことではないが、自分の研究を学外の人に知って頂く機会は自由学園で培ってきた力を試す場となった。

今回の学会では、発表態度や使用したパワーポイントやポスターを高く評価して頂き、日ごろの学びが学外で良い評価を受けたことは大変嬉しく、自信となった。また学会は学外の人達に自由学園に興味をもってもらえる良い機会であると感じた。学部生にはぜひ学会発表に挑戦してもらい、自由学園を積極的に学外に発信していって欲しいと思う。

最後にこのような機会を用意して下さり、また熱心なご指導をして下さった遠藤敏喜先生、島津秀康先生にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

文:宮加谷祥子(学部4年)

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