【那須農場の学び】連休中に那須農場の水田で田植え/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

【那須農場の学び】連休中に那須農場の水田で田植え/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

【那須農場の学び】連休中に那須農場の水田で田植え

2024年5月14日

最高学部の講義「那須農場での学びと持続可能な農業・地域づくり」では、4月29日(月)から30日(火)にかけて履修者7名と教員4名の計11名で田植えを行いました。
自由学園は栃木県那須塩原市にある那須農場近くで、地元の農家さんに御協力いただきながら4枚の田んぼを使ってお米作りを行ってきました。現在は南沢会と最高学部の講義を履修している学生が田んぼを1枚ずつ使って活動を続けていますが、以前は男子部・女子部の生徒も田んぼを受け持っていたことがあるそうです。
今回は朝7時に学園を出発し10時頃農家さんのお宅に到着、ご挨拶と道具や苗の用意、レクチャーを受けて田んぼに向かいました。

 

田植えを終えて

 

農家の方にご挨拶

 

苗代から苗箱を運び出す

 

天気予報で翌日が雨とあり、その日のうちに田植えを終わらせることに。学部の講義では機械を使わず手植えで作業をしています。苗を碁盤の目状に植えるために、土地柄形がゆがんでいる田んぼから長方形を取るところから始めました。三角比などを使いながら直角を取っていきましたが、理論上理解していても実際に現場の大きな範囲で実行するのはとても難しく力不足を実感しました。農家の方が「列が揃っていなくても稲は育つが、そこで美しく揃えるのが美学だ」と仰っていたのが印象に残っています。現在は田植え機の使用が一般的ですが、そうなる前の自分たちの知恵と身体を使っていた時代のやり方を体験し、日本人の農業に対する思いの一端に触れることができたと思います。

 

印付けのためメジャーを張り計測する

 

上空から作業の様子

 

一列になり植え付ける

 

長方形を取った後は30センチ間隔で苗を植えていきました。苗は一か所につき3本取り、水で流れないようにしっかり植えます。初めての人も多く始めは列が蛇行したり時間がかかってしまったりとありましたが、改善を重ねていき終盤はスムーズに作業する事ができていました。最後に雑草を抑制するための米糠をまき、田植えは終了です。作業中は涼しい風が吹き比較的快適にできていましたが、終わってみると皆足が酷く日焼けしていました。

 

田植え後に米糠を散布する

 

2日目は那須農場にある気象観測機器周辺の修繕から始まり、苗の観察や周辺散策を行いました。今までただ行って作業をしていただけの場所でしたが、周りにどんなものがあり、どんな歴史があるのかを知ることで土地への意識も変化したように思います。
また、稲の生育状況を観察するための機器の設置、田んぼの中での水質の変化を調査するための計測なども今年から行います。

 

接骨木地区の「温泉神社」の見学

 

稲(苗)の観察とスケッチ

 

水位計・水温計と無人カメラの設置

 

今回の講義としての作業はここまででしたが、その後5名はもう1泊、うち2名は4日まで残って農家さんの作業に参加させていただきました。こちらも後ほど記事が上がりますが、田植え機の運転など教えていただき良い経験になりました。
次の活動は一週間後の除草作業になります。農薬を減らした栽培の大変なところはここからなので、引き続き頑張っていきたいと思います。

 

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文:伊藤 碧菜(最高学部3年)・写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)

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